登録事務所 その1
Web講座の途中でトライアルに見事合格したわたしは、
初仕事で大きな失敗をしたものの、
ぽつぽつではありましたが、OJTとして、継続してお仕事をいただいていました。
けれど、何本か仕事をこなしていくうちに、
少しずつ不満や疑問を感じるようになってしまいました。
それは、
- 赤入れ原稿(修正箇所を赤ペンでチェックされた原稿)を返してもらえるはずだったのに、
忙しいからという理由で、最終原稿(修正して仕上げられた原稿)のデータをメールに添付して返信されるだけ。
それすらも、しばらくするとなくなってしまった。
- メーリングリストやネットなどで知る情報によると、見習いとはいえ、1分当たり70円の単価は安すぎるらしい。
初心者でも100円ぐらいが相場となっていた。
- スタッフの方の対応がアバウト。けれどクレームはきつい。初仕事のときもそうだったが、毎回の仕事の指示がおおまか。でも、仕上がりに対しては厳しく、マイナス評価ばかりを伝えてくる。
スタッフの方の対応に威圧感があるので、細かな質問がしづらい。
それでも頑張って質問してみても、 「その辺は適当にやってみて」と言われたりする。
甘いというご意見もあるかもしれません。
職人さんはそういう環境の中で育っていくのでしょう。
でも、もう少し気持ちよくお仕事がしたかったんです。
わたしが一人前に仕事ができるようになれば、きちんと評価してくれるはずとも思いました。
けれど、
登録スタッフの方全員に宛てたと思われるメールの文面を見ても、
そうは感じられなかったのです。
現に、スタッフの入れかわりは激しいようで、
会社のホームページには常に「スタッフ募集」の文字がありました。
とりあえず、最初の目標の“経験者になる”という壁は突破できた。
Web講座の受講費1万5,000円はとっくに回収できた。
この仕事の流れのペースはつかめたし、得るものもたくさんあった。
ということで、
3カ月ほどで、さらなるステップアップのため、わたしは会社を移ることに決めました。
登録事務所 その2
次に登録した事務所は、家から電車を乗り継いで1時間半ぐらい。
やっぱり、何か緊急のときには出向けるような距離にありました。
募集では「経験者優遇」となっていましたが、一応、経験者なのでスルー^^
今回の会社のトライアルは、
自宅ではなく、面接をかねて、会社に行って実際に10分ほどのテープを起こすものでした。
いつも使い慣れているものではない、他人のキーボードでの入力。
ほんとうに使いづらく、緊張で手が震えました。
ほかに、漢字テストや一般常識問題をいくつか。
何とか無事合格しました。
というか、
いま思えば、
あのときの トライアルは、とりあえず、かたちだけやったって感じ。
「あんまりにも常識知らない人だったら困るしね~。だから念のため」という程度のものでした。
だけど、期待していたお給料は、
単価が10円アップしただけ。
えーん 泣いちゃうよう。
でも、担当者の男性の印象もよく、
3カ月は試用期間でその後はまた単価をアップするとのことだったので了承しました。
今回の会社は、面接したときの男性が担当者につきました。
依頼があるときも、
納品するときも、
質問があるときも、
すべてまずはその方とやりとりします。
いつも丁寧に対応してくださって、前の事務所のスタッフの方とは大違い。
「お疲れ様です」とか、
「助かります」とか、
「よろしくお願いします」とか、
仕事依頼のメールや電話にそういう言葉が入っているだけで、
こちらの気持ちも全然違います。
社会人としては当たり前のことかもしれないけど、それまでが違いましたから、
かなり気持ちよくお仕事ができるようになりました。
これなら、試用期間中の80円の単価でも何とかガマンできる・・・・・・。
ところが、
ところが、
ところが、(←シツコイ)
この会社、実はとんでもなかった・・・・・・(涙)
ほとんど個人経営のような小さな事務所だったので、
社長と、わたしの担当者である若い男性が営業に回って仕事を確保していたみたいなんですが、
うまく会社が回っていなかったようなんです。
出版社のチョー急ぎの案件とか、盗聴テープとか、やりづらい仕事ばかりが入ってくる。
納期がすごく短い。
録音状態が最悪。
ひどいものでは、
「ザーザー、ガサガサッ、カチャカチャ(雑音)、ああ、それね、○×▲☆*#!ってこと、ガリガリガリガリ・・・」
みたいな録音もしょっちゅう。
拾える音は
「ああ・・・」とか、
「えーと、あのとき」とか、
「うん?だれが?」とか、
しゃべっているのがたまーに聞こえるだけで、ほかは全部雑音。
喫茶店で隠し録りしているらしく、BGMや他人の話し声に紛れて、話者の特定もできない。
こんなテープ、起こせないよ。
起こしたところで、一体何に使えるんだよお。
でも、仕事なので、半べそかきながらやりました。
なのに、なのに、なのに(シツコイ)、
給料不払い なんですよぉぉぉ・・・・・・_| ̄|○
1カ月目はちゃんと支払いがありました。
決まった日に、しっかり口座に振り込まれていました。
2カ月目、あれ?入ってない。
予定の3日後に、「手違いがあったので、しばらくお待ちください」との連絡が。
その後、1週間、10日たっても、「もうしばらく」の連絡ばかり。
その間に仕上げた仕事もありました。
やっと2回目のお給料が振り込まれたと思ったら、
3カ月目の振り込みも予定日にまた入ってない。
そのうちに、
「資金繰りが厳しくなった」
「今、必死で営業に回って次の仕事を確保している」
「必ず立て直すのでしばらく辛抱してほしい」
との連絡が入るようになりました。
しまいには、必死に回った営業で獲得した名刺入力の仕事までやらされるハメに。
ワタシ、テープ起こしのお仕事がしたいんですーーー!!
そうこうしているうちに、
担当者の例の男性から連絡がありました。
「あの会社はもうだめです。社長のやり方がマズくて社内分裂を起こしている。
わたしも独立することに決めました。そこで、あなたについてきてほしいのです」 と。
なんじゃ~、この会社。 もうやってられん。
わたしは普通の主婦として、在宅でテープ起こしの仕事を地道にしていきたいだけなのに、
変な会社の紛争なんかに巻き込まないでくれ~~~(怒)
確かに、
担当者の方から「ついてきてほしい」と連絡をいただいたときはうれしかったし迷いました。
とてもいい方だったし。
短い間だったけれどお世話になったし。
「これって引き抜き?だよねぇ」とも思ったし。
だけど、その人はまだ若く、とてもじゃないけど成功するようには思えなかった。
その人個人でやるならいいかもしれないけど、
わたしがついていって、軌道に乗るまでともに苦労をなんてことはできません。
きっぱりお断りして、
催促して、催促して、催促して、
お給料をちゃんといただいてその事務所を辞めました。
ホームページ開設
パソコンを何とか扱えるようになって、通信教育、そして初仕事。
順調にここまできたつもりが、思わぬ壁にぶち当たってしまいました。
いい会社を探すのってなかなか難しい・・・
そのころ、テープ起こしのメーリングリストの中では、
テープ起こしの仕事を受注するためのホームページを立ち上げる人が多く出てきました。
わたしもいずれは・・・と考えてはいても、
何年か登録会社などで経験を積んでからと思っていました。
でも、Web講座の中には、
受講後、サイトを立ち上げて受注するところまでを指導するものもあり、
講座修了後すぐにホームページを開設する人もけっこういたのです。
わたしも何とか1年近く経験を積むことができた。
2番目に登録した事務所では、技術をかなり評価されていて、
ノーチェックで納品されたことも多かった(らしい)。
メーリングリストでの単発的な募集にも何回か応募して、そのときの評価も悪くはなかった。
やるだけやってみようかな。
そうして、
ホームページ作成に取りかかること約1カ月。
ほんとに営業用だけのサイトなので、
集中してやったらこんな短時間で何とか仕上がりました。
パソコンに初めて触れてから1年と1カ月。
ひたすら前進モードで突き進んできたけど、
まさかホームページまでつくることになるとは思っていませんでした。
夫もほんとに驚いていました。「大したもんだ」って。
この年になって、
何か新しいことに挑戦したり、
たくさん勉強したり、
好きなことを見つけて一生懸命取り組んだり。
できないと思っていました。
独身時代も、別に仕事に対する思い入れなんてなかったし、
子供が手を離れたら絶対に社会に復帰してバリバリ働きたいとか思わなかった。
だって、おうちが好きだから。
だけど、このままだと、もしかしてわたし、さえないオバさんになっちゃうかも・・・・・・
という、漠然とした不安はちょっとありました。
それが。
ちょっとしたきっかけで、夢中になれることを見つけて、1日があっという間に終わっちゃう。
子育てとの両立はほんとうに大変だけど、日々前進している自分を実感できる、充実した毎日でした。
・・・・・・って、ここまで読むと、ずいぶん簡単にサイト立ち上げちゃったなと思われるでしょうか。
そんなことないです。
ずいぶん勉強しました。
ほんとうに頑張りました!
さすがにHTMLから勉強する余裕はなかったので、
パソコンに最初からついてた「ホームページビルダー」というソフトを使ってつくりました。
でも、ソフトだけじゃ何をどうすればいいのかぜーんぜんわからないので、
毎日、パソコンとホームページビルダーの解説本のにらめっこ。
こつこつ作り上げました。
そのときは、営業用だけサイトだったので、全部で5ページほどの小さいもの。
タイトルページ、業務案内、 作業環境の紹介、プロフィール、リンク のページだけでした。
日記や掲示板をつくって更新する余裕まではなかった。
営業用のサイトに、そういうプライベートなものは必要ないと思ってたのです。
だけど、そのページ数の少なさやプライベートを排除してしまったことが、
ホームページを運営していく上で効率の悪さにつながるなんて、
そのときは気づかなかったんです。
サイト受注 1
ホームページを開設してから約1カ月。
なーんの音沙汰もありません。
ネットでいろいろ調べて、
テープ起こしをサイトから受注するときの応対の仕方や、
納品書、領収書の切り方、営業の仕方
などについて勉強して、
準備万端整えて待っていたのでしたが・・・。
電話帳から思い当たる節に、
100通ほど、営業案内のダイレクトメールも送ってみたりもしました。
サイトにはカウンターもつけていましたが、なかなか数字が上がらない。
でも、まあ、しばらくは仕方がないと思っていました。
Yahoo!登録にも挑戦はしてみたけれど、
こんな簡単で小さなサイトでは登録されるはずもなく。
Googleのロボット検索だって、まだまだ拾ってはくれないだろう。
こんな状態いつまで続くんだろう・・・(涙)
だけど。
2カ月を過ぎたあたりから、
ちら、ほら、問い合わせが来るようになりました。
最初の問い合わせメールをいただいたときは、ほんとうにドキドキ!
電話の応対だってシドロモドロで、素人なのバレバレです。
問い合わせの内容は、
・継続的な案件で、毎回の納期が短いもの。複数に見積もりを出している。
見積もり合わせで、負け。
わたしもも結構低い見積もりを出したのに、ほかのところはもっと安く引き受けたんだ・・・(涙)
・一度に大量の案件。ほかのところにも見積もりを出している。
出された納期までに一人で対応できる量じゃなかった。
横のつながりで手伝ってもらえる人を探す余裕がありませんでした・・・(涙)
・小学生低学年レベルの学習教材に使用する、英単語も含めた起こし。
結構いいところまで話が進んだのに・・・。
最終的に“英語”が含まれていることに不安を感じて、
ノロノロしている間にほかの人に当たってしまった・・・(涙)
現実は厳しいよーーーー!!
見積もりの問い合わせは何件かあっても、
条件が合わず、なかなか受注に至りませんでした。
やっぱり一人じゃ厳しいな。
だれか協力し合える仲間をつくらなきゃ。
こんなとき、
ホームページの日記や掲示板の必要性をひしひしと感じました。
べつに、
自分のサイトの掲示板で、ヘルプしてくれる方を募集するっていう意味ではありません。
普段から横のつながりをつくっておくことが大切ということなんです。
日記や掲示板を設置すると、
もちろんアクセスだって増えるし、
何より、同業者の方とのコミュニケーションがとれるようになります。
情報交換したり、
仕事の悩みを相談したり、
お互いの人柄がわかってくる・・・
個人で開業したら特に、
こういう仲間が実は必要なんです。
わたしは、日記を日々更新したり、掲示板にコメントしたりの余裕が持てなくて、
そういったページをつくっていませんでした。
メールリングリストで何度か発言したこともあるし、
オフ会(ネット上の仲間と実際に会って懇談すること)や
イベントには何度か参加していたので、
名刺交換したり、 お話しして顔見知りになった方もずいぶんいました。
でも、自分の仕事が手一杯になったとき、
緊急でヘルプをお願いできるような関係を築けていなかった。
おうちが好きな在宅主婦でも、
やっぱり仲間は大切なのです・・・。
サイト受注 2
いくつかの問い合わせが来て、
やっとゲットしたホームページからの受注。
何度か繰り返すうちに、電話応対の仕方も少しはマシになってきました。
だけど、相変わらず多い急ぎの案件の問い合わせ。
断れないし。
断ったら、次につながらないし。
やっぱり一人では対応しきれないので、
勇気を出して、メーリングリストでヘルプをしてくれる方を募集しました。
応募してくださる方は、
オフ会などでお会いしたことのある方もいれば、
全く面識の無い方もいます。
一度も会ったことがない人にお仕事をお願いするのは、かなり不安。
以前のわたしを思うと、初心者を経験者にするために採用してあげたいけれど、
やっぱりどうしても経験者の方優先にお願いしてしまいます。
実際には、
お手伝いの方を集めても、それはそれなりに手間がかかりました。
今でこそ音声ファイルが主流になりつつあって、ネットで音源のやりとりができます。
でも、そのころはまだカセットテープを宅急便で送っていたので、
人数分のテープにダビングして、一人一人個別に発送しなければなりません。
自分の分のテープ起こしも進めながら、
ヘルプの方とも何度もメールでやりとりをしたりもする。
お願いされたほうも同じでしょうが、依頼する側もけっこう気をつかいます。
それぞれの方に仕上げていただいた原稿データは、
メール添付で送信してもらいます。
仕上がりもそれぞれで、わたしはそれを全部聞き直して、手直し。
「この人、すごい!さすがだ・・・」という方もいれば、
「あちゃ・・・ どうしてこれが聞き取れなかったの??」という場合も。
原稿を修正してまとめる作業にも、けっこうな時間がかかります。
報酬も、なんだかんだで、自分の手元には3分の1も残らないくらいでした。
それでも、依頼を断るよりはいいんです。
だって、いい仕事さえすれば、
そのお客さんがリピーターになってくれるかもしれない。
また別のお客さんを紹介してくれるかもしれない。
まずは、一件一件の仕事を着実にこなして、次の仕事につなげていくことが大事です。
その前に、
問いを合わせをいただいたら、確実に受注につなげていかないと!
それにしても、
事務所を通して受注するのと、 個人で受注するのでは、
やっぱりどうしても緊張感が違います。
いえ、事務所からの仕事に対して緊張感がないというわけではないんですよ。
何かあったときは、最終的に事務所が対応してくれるという安心感があるんです。
個人で受注したら、当然、全責任を自分一人で追わなければなりません。
1つの仕事が片付いたときには、けっこうクタクタになっています。
事務所からの下請よりは収入がアップするように思うけど、
やっぱり、労力は断然違います。
きっとこれは慣れもあると思うので、数をこなしていくうちに、もっと肝も据わってくるでしょう^^
ヘルプを募集して何度かお手伝いをお願いしているうちに、
何となく横のつながりも増えてきました。
ここまで来るのに、いろんなことに挑戦しました。
在宅でも、
主婦でも、
やればできる! 世界は広がる!
そう、思います。









