不払いに遭ったとき

 

毎回あたふたしながらも、

何件かホームページからの受注をこなしていたあるとき。

メールボックスに見積もりの問い合わせがありました。

某テレビ局の下請の番組制作会社からでした。

ドキュメント番組のための取材テープを起こしてほしいと。

 

見積もりの問い合わせがあったとき、

それが一般の個人の方からの問い合わせでなければ、

わたしは必ずネットでその会社なりを下調べしてからお引き受けするようにしていました。

そのときも同じく。

 

その会社はちゃんと自社ホームページも持っていて、

確かに、某テレビ局のドキュメンタリー番組制作にかかわっていることも

掲載されていました。

 

実在する会社で、

見たところ、実績もしっかりとあるみたい。

テレビ局の番組制作会社だったら、これから継続してお仕事が回ってくるかもしれない。

こういう会社につながりが持てれば、コンスタントに仕事が確保できるかもしれない。

 

そんな期待で、ちょっとワクワク。

納期はかなりタイトできびしかったけれど、

ヘルプの方の協力もお願いして、

その依頼を引き受けることにしました。

 

実際にテープが届いてみると、

番組制作会社が取材したにしてはひどい録音状態でした。

何度も何度も繰り返し聞きなおすので、時間もめいっぱいかかります。

担当者の人は、「録音状態は普通です」って言ってたのに・・・。

 

こういうときは、精神的にもストレスだし、作業時間もかかるので、

ほんとは割増し料金をいただきたいぐらいです。

でも、

最終的に完璧な原稿に仕上げられればいいけれど、

どんなにがんばっても穴だらけの原稿になってしまうので、

なかなかそういうわけにもいきません。

 

「なんか、割に合わないなぁ」

と思いながらもがんばって仕上げました。

 

何とか無事納品して、お預かりしていたテープもきちんと返送。

振込先の口座番号も、

お支払い期日も、ちゃんとお知らせしました。

 

ところが、

それきり音沙汰がありません。

 

 

またも、

またも・・・

不払いに遭っちゃったんです(泣)。

 

支払い期日を過ぎたのでメールをしてみても、返事が来ません。

それでも、とにかくお客様なので、次々と催促のメールを送りつけるわけにもいかず。

ようすをみて、今度は担当者様のケータイに電話しました。

・・・・・・。 

なかなか出ません。

しばらくたって、また電話。



あっ、出た!

「お忙しいところ大変申しわけありません。テープ起こしの○○ですけれども・・・・・・」 ←わたし

「あ・・・。 ごめん。 いま、会議中だから。またこっちから連絡しますよ」 ←担当者様

 

けれど、一向に連絡の気配なし。

またしばらくたって、担当者様に電話。

 

あっ、出た!

「お忙しいところ大変申しわけありません。テープ起こしの○○ですけれども・・・・・・」 ←わたし

「あ・・・。 あれ、もしもし・・・。あれ、電波がおかしいな」 ブチッ。 ←担当者様

 

えーーーー。 電波、おかしくなんかないよーーー。

勝手に切るなーーーーーー!!!(怒)


こんなギャグみたいなことされても、笑えない・・・。


もう、担当者じゃなくて、会社に直接連絡入れたほうがいいかな。

とも思いました。

 

こういう業界って決算のシステムが特殊なので、

支払い納期に関してけっこうルーズらしいって話を聞いたことがあったのです。

担当者様のやりくりの都合もあるかもしれない。

まだまだお客様を立てて、おおごとにはせずに、

担当者様との間で解決すべく、

冷静に、

だけどこっちは一歩も引きませんっ

という態度で交渉を続けようと腹をくくりました。

 

そして、

こういうときの法的な対処法として、

少額訴訟 という制度があることをネットで知ったんです・・・。

 

少額訴訟制度って?

 

「請求書をご確認後、2週間以内に振り込みをお願いいたします」

 

ホームページでも、

納品時のメールでも、

そのようにお知らせしてありました。

請求書発行から2週間、その担当者からは何の音沙汰もなく。

様子をみながら、こちらから連絡をとってもなしのつぶて。

かれこれ1カ月が過ぎてしまいました。

 

わたしは、

以前メーリングリストでちょっとだけ話題にあがった 少額訴訟制度 というのを思い出し、

またまたネットで調べてみたり、メーリングリストの過去の投稿を見直してみたりしました。

 

少額訴訟制度 というのは・・・

身近に起こりうる民事紛争を解決するために作られた、簡易、迅速、低額な訴訟手続きのこと。

 

今回のように、正当な支払いが履行されない場合、

裁判を起こして相手方を訴えることができます。

が・・・、一般的な裁判では、たとえこちらが勝訴して支払いが履行されたとしても、

請求した金額よりもずっとずっと高額な、弁護士代などの裁判費用がかかってしまいます。

それじゃぁ、元も子もない・・・。

そんなときのために、少額訴訟という制度があります。

 

特徴として、

・60万円以下の金銭の支払い請求に限られる。

・原則として1回の期日で判決が言いわたされる。

・証拠調べに通常訴訟にはない制限がある。

・分割払いや支払い猶予の判決を言いわたすことができる。

・同一年に10回を超えて利用することはできない。

 

ようするに、

少額の紛争について、紛争額に見合った時間と費用と労力で解決を図る裁判手続き

なのです。

 

だけど、

そうはいっても、

請求額は5万円以下。

いくら少額訴訟制度とはいえ、

支払いが1カ月おくれただけで裁判に持ち込むのはこちらだって恐ろしい。

結局、裁判費用がいくらぐらいかかるのかもよくわからないし、

できれば、そんなおおごとにはしたくない。

でも、でも、決して泣き寝入りはしちゃいけない。

 

だとしたら・・・・・・。

 

 

 

nanaicon101_09.gif
少額訴訟について、もっと詳しく知りたいなら・・・ 

身近なトラブルを「少額訴訟」で解決する本

身近なトラブルを「少額訴訟」で解決する本
芥川 基


困ったときにすぐわかる少額訴訟の起こし方・勝ち方 強制執行の仕方と活用法―債権回収の最後の切り札の仕組みと手続き (本人で出来るシリーズ)
by G-Tools

 

 

内容証明郵便って?

 

ひたすらこつこつと在宅ワークでテープ起こしをしたかっただけなのに、

裁判という言葉がちらちらするような事態になってしまって・・・ _| ̄|○

こ、こわい。

 

神頼みのメーリングリストの過去のスレッドで、

内容証明郵便」という投稿をみつけました。

 

少額訴訟を起こすその前に、今回の状況を書面に書いて送る。

それは、こちらの意思表明と、

もしも裁判に持ち込まれることになったときのための証拠づくりなどにもなる。

内容証明郵便」というものがあるんだそうです。

ようするに、相手方に対する警告みたいなものらしい。

 

そのメーリングリストの投稿によると、

 

まず、簡易書留、支払い通知付きで、早い時期に1通目を出します。

1通目の回答期間は10日間営業日前後。

その後、返答がなければ、そこで初めて「内容証明書」というのを送付。

それでも支払いがなければ、少額訴訟に持ち込む

 

ということでした。

 

1通目の書き方は、

 

通常の文面で、まず相手先と季節のあいさつ。

それから、支払いがなされていないことの通知。

そして、この書簡が届いてから10日間営業日以内に返答をくださいとの記述。

 

内容証明書は、

相手先とこちらの情報

契約に基づく支払い予定日

現在の状態

いつまでに支払ってもらえるのか

この期日を間違った場合には訴訟をすることの明示

といった感じです。

 

実際に法的に内容証明書を発行するなら、

法律家の名前と職印があればなおグレードアップしますが、

わたしの場合、1通目を出しただけで効果バツグン! こと足りてしまいました。

しかも、簡易書留ではなく、メールで出してしまったんですけど。

 

それだけでも、

まもなく、請求金額がきちんと振り込まれました。

 

1通目のおわりに、

「不本意ではあるけれども、やむを得ない場合は法的措置をとらせていただく場合も・・・」

という内容をちょこっと入れておいたら、

わたしの本気がしっかり伝わったようです。

本格的に内容証明書を発行するまでにいたりませんでした。

 

やれやれ・・・・・・。

 

ところで、この通知を送る上でで大事なことは、

あくまでもソフトな文面で、丁寧に、低姿勢で、

けれども、断固とした意思を相手に伝えることです。

けんか腰な文面で送りつけてはいけません。

相手も逆上して、もっと大変なことになっては困ります。

別にスゴまなくたって、

相手にとっては十分なプレッシャーになるようです。

少なくともわたしの場合はそうでした。

 

冷静な態度で、

「わたしの大切なお客さまですから、

できることなら、訴訟なんておそろしいことしたくない。

これからも末永くおつき合いいただきたいと思っているので、

もうしわけないけど、なるべく早く振り込んでくださいな」

といった調子で、丁寧に、丁寧に・・・・・・。

 

それよりも、

なによりも、

こんな事態に遭遇しないことを、

こころから願います・・・・・・ ほんとうに。

 

 

参考サイト  

内容証明郵便アドバイザー 内容証明の書き方  

http://www.kazu4si.com/HP/naiyou/ba/naisyousyuumei.htm

 

 

向き不向き?

 

営業用のホームページを開設して、

少しずつ波に乗ってきたような気もしたけれど・・・。

実はずーーーっと、

精神的には波に乗れずにいたんです。

そして、

不払いという大波がわたしをおそってきて、

あぁぁ・・・。 _| ̄|○

 

このページでいう 「向き不向き」 というのは、

テープ起こしの仕事に対しての 「向き不向き」 ではありません。

受注方法についての 「向き不向き」 のことです。

 

はっきりいって、

「直受け」→要するに、ホームページからの受注は、

わたしには不向きだったようです。

 

何がどう不向きだったかというと、

精神的にきつい・・・・

この一言につきます。

 

ほんとうは、慣れもあるでしょうし、

人によっては、自分の実力を発揮できる受注方法なのかもしれません。

もちろん、直受けのほうが収入もいいに決まっています。

中間マージンとられませんから。

直接、クライアントやお客さまとやりとりすることに、

たのしみややりがいを見出す人もいっぱいいると思います。

 

だけど、

わたしには向いていませんでした。

 

問い合わせのメールがメールボックスに入っているのを見ると、

うれしい気持ちもつかの間、

心臓がバクバクいって、

返信メールを打ち込む指先がおもーーーくなるんです。

「受注できなかったらどうしよう・・・・・」

「でも、逆に受注できちゃったらどうしよう・・・」

「ほんとに、わたしが受けちゃってダイジョブかな・・・」

「途中で投げ出せないし・・・」

「このまえみたいに、また音の悪い録音だったらいやだな・・・」

な~んてことが頭の中をぐるぐるめぐってしまうんです。

まだそんなにコンスタントに受注できていたわけではなかったから、

新規の問い合わせは歓迎すべきことなのに。

 

別に、とくべつ人見知りなわけではないし、

営業活動はぜったい苦手というわけでもないんです。

新規の 「人」 に対してというよりは、

新規の 「仕事」 に対して拒絶反応を示してしまったというか・・・。

きっと、経験が浅いのにホームページなんか立ち上げちゃって、

自分の仕事に自信が持てなかったんだと思うんです。

それでも、

それから何年も経験を積んだ今でも、

直受けに対して、カモーン♪ という気持ちにはなれません。

度胸がないんですかねぇ・・・。

次にはどんな仕事が手元に届くのか、

どきどき、ドキドキしてしまって、

恐怖心でまいってしまうんです。

結局、

なんでも自分ひとりでやらなきゃいけないっていうプレッシャーに

押しつぶされてしまいました。

 

それと、精神的にきつかった理由、もうひとつ。

同業者のホームページがヒジョーに気になること。

受注状況のカレンダーなんかが載っていて、

それが今月は予約でいっぱいになっているのを見たりすると、

落ち込んだり。不安な気持ちになったり。情緒不安定になってしまう・・・。

自分が受注に消極的なのを棚に上げて、

人が繁盛しているのを見るのがつらかったんです。

もっとたくさん受注しようっていう意欲がないのに、

じぶんのサイトが繁盛するわけもありません。

そんな、うらはらな気持ちを抱え込んで、

はじめのやる気はどこへやら・・・。

一気に自信をなくしてしまったんです。